「虹の橋」

                天国の一歩手前に「虹の橋」と呼ばれる場所がある。

                地上にいる誰かと親しくしていた動物は、死ぬとその「虹の橋」へ行く。

                そこには草地や丘がひろがっていて、

                動物達は一緒になって走ったり遊んだりすることができる。

                たっぷりの食べ物と水、そして日の光に恵まれ、

                彼らは暖かく快適に過ごしている。

                病気にかかっていたり歳をとったりした動物たちは、

                ここに来て健康と活力を取り戻し、

                傷ついたり不具になったりした動物たちは、

                もとどおりの丈夫な体を取り戻す。

                過ぎ去りし日の夢の中のように。


                動物たちは一緒に遊んで時を過ごしている。

                しかし、ついにある日、そのうちの一匹が足を止めて遠くに目を向ける。

                目はきらきらと輝き、体はたまりかねたように小刻みに震えはじめる。

                突然、彼はみんなから離れて、緑の草地を飛ぶように走っていく。

                あなたを見つけたのだ。

                とうとう出会えたあなたたちは、抱き合って再会を喜びあう。

                もはや二度と別れることはない。

                喜びのキスがあなたの顔に降りそそぎ、

                あなたの両手は愛する友の頭と体をふたたび愛撫する。

                そして、あなたは信頼にあふれたその瞳をもう一度のぞきこむ。

                あなたの人生から長い間姿を消していたが、

                心からは一度も消えたことがないその瞳を。

                それから、あなたたちは一緒に「虹の橋」を渡るのだ。
 

 


 


 
「犬との10の約束」

 @ 私と気長に付き合って下さい。

 A 私を信じて下さい。それだけで私は幸せです。

 B 私にも心があることを忘れないで下さい。

 C 言う事をきかない時は理由があります。

 D 私にたくさん話しかけて下さい。
    人の言葉は話せないけど、わかっています。

 E 私を長時間叱ったり、たたかないで下さい。
    本気になったら噛み砕く歯があるけれど、
    私はあなたを噛まないように決めていることを忘れないで下さい。

 F 私が年をとっても仲良くして下さい。

 G 私は10〜15年くらいしか生きられません。
    だからできるだけわたしと一緒にいて下さい。

 H あなたには学校や仕事や楽しみもあるし、友達もいます。
    でも私にはあなたしかいません。

 I 私が死ぬ時、お願いです、そばにいて下さい。
    どうか覚えていて下さい、私がずっとあなたを愛していたことを。

 

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